JIA 公益社団法人 日本建築家協会東北支部 The Japan Institute of Architects Tohoku Chapter

「宮城地域会」ニュース

金蛇水神社参拝者休憩所

 

この度は、辻会長を始めJIA宮城地域会のご助力により、神社新参拝者休憩所SandoTerraceが本年4月に完成したこと、まずもって厚く御礼申し上げます。

お蔭をもちまして、参道ー庭園ー広場ー山ー神社をむすび、世俗と神域・人と自然をつなぐ、参拝者休憩所、食事処、土産処、カフェテラスの多機能かつ、令和の新時代に相応しい、歴史ある神社の建物でありながら、現代的な建築ができたと喜ばしく思っております。

本事業は当神社の、令和の御代替わり記念事業として、平成元年に建築した神社参拝者休憩所のリノベーション計画として始まりました。

辻会長の取り計らいで、平成30年12月に行われた「アーキテクツウィーク2017」のリノベーション設計競技の題材として使っていただき、本建築の設計者である齋藤和哉建築士が最優秀賞を獲ったのがつい最近のように感じられます。

それからリノベーションから建て替えと計画変更があり、また地域の協力により周辺の用地を取得できたために、「神社外苑の一体整備計画」とより大きな規模の事業になりました。

工期としては、令和元年10月1日に地鎮祭を斎行し建設を始め、1月17日に上棟祭、3月末の引き渡し予定よりは少し遅れましたが、4月17日に引き渡し、4月28日の竣工祭となりました。

齋藤建築士には、市街化調整区域のため現在の許可では建てられない、という初めの大きな難関から、計画の拡大、設計の変更と、幾多の困難をともに乗り越えてもらいました。また建設者の松井建設には、着工から半年と短い工期にて無事竣工してもらい、誠に感謝しております。

しかしながら、コロナウイルスが流行してきてしまったため、感染対策として休憩棟・食事処はオープンを延期することとなり、現在は牡丹棟・土産処とカフェスタンドのみプレオープン。全体のグランドオープンは、来年令和3年4月となりました。

延期は残念でしたが、来年は東日本震災から10年。「震災からの完全なる復興」が事業の目的の一つとしてありましたので、これもまた意義があることと捉え、またより高い完成度を目指す時間と思い、現在オープンに向け協議を重ねております。

当神社は令和の新時代にも活きる神社として、神と人・人と人を結ぶ、自然の中の理想郷を目指し、皆様がより気持ちよく参拝、参集できる場所であれるよう努めて参ります。

どうぞ今後ともご助力くださいますとともに、いつでもお参りいただければと存じます。皆様のご参拝お待ちしております。

金蛇水神社 宮司 高橋以都紀